曼荼羅(まんだら)の種類

曼荼羅(まんだら)の種類について、お話します。
曼荼羅とは、仏教の世界や教えを絵にしたものです。
チベット仏教では、色々な曼荼羅がありますが、大きく分けると次のようなものがあります。
砂曼荼羅:色々な色の砂で絵を描きます。儀式のあとには壊してしまいます。この世のものはすべてはかないということを示します。
絵曼荼羅:紙や布に絵を描きます。お寺や家で飾ります。仏教の教えや歴史を伝える為に使われます。
立体曼荼羅:仏像や宝物で作った立体的な絵です。仏教の世界を立体的に見せます。
観想曼荼羅:修行者が心の中でイメージする絵です。仏と一つになるために使われます。
身体曼荼羅:修行者が自分の身体を絵にするものです。身体と心をきれいにするために使われます。
また、曼荼羅には中心にいる大切な仏がいます。その仏によって次のような種類に分けられます。
大日如来(ダイニチニョライ)を中心とする胎蔵(たいぞう)曼荼羅:
大日如来は仏性というすべてのものの本当の姿を表します。胎蔵とはその本当の姿がすべてのものの中にあることを意味します。
金剛界(こんごうかい)大日如来を中心とする金剛界(こんごうかい)曼荼羅:
金剛界大日如来は仏性というすべてのものの本当の知恵を表します。金剛界とはその知恵が変わらないことを意味します。
金剛薩埵(こんごうさった)を中心とする怖畏(ふい)金剛(こんごう)曼荼羅:
金剛薩埵は密教という仏教の深い教えを表します。怖畏金剛とはその教えに従わない人に対するおどかしを意味します。
時輪金剛(じりんこんごう)を中心とする時輪(じりん)曼荼羅:
時輪金剛は時間や因果という法則を支配する力を表します。時輪とはその力がずっと回っていることを意味します。

曼荼羅は仏教の世界や教えを見るための大切な道具です。