Ethnic-style

『エスニック』って、どういう意味なんだろう?


普段、街を歩いていると「エスニック料理」の看板を見かけたり、雑貨屋さんで「エスニックファッション」のコーナーがあったりしますよね。
「今日のランチはエスニックにしない?」なんて会話も、よくある光景です。
でも…ふと…
「そもそも『エスニック』って、どういう意味なんだろう?」
スパイシーな料理?カラフルな服?
もちろんそれも正解!
でも実は、この言葉にはもう一つ、ちょっと奥深い顔があるんです。
今回は、そんな「エスニック」の秘密に一緒に迫ってみましょう!

  
エスニックの顔 その1:マジメな話で使う「エスニック」
これは、言葉の元の意味で、「人々のグループ」に関係する言葉です。
世界には、色々な人々のグループがありますよね。
例えば、
むかしから同じ場所に住んでいる
同じ言葉を話す
同じ神様を信じている
食べるものや着るものが似ている
こういう共通点(きょうつうてん)がある人たちのグループを「民族(みんぞく)」と言います。私たち「日本人」も、民族の一つです。 ニュースなどで「民族の対立が…」といった難しい話が出てくるときに、「ethnic」という言葉が使われます。
これはマジメな顔の「エスニック」です。

民族集団 (Ethnic group): 共通の文化やルーツを持つ人々の集まり。例:「クルド人は中東の代表的な民族集団の一つだ」
民族紛争 (Ethnic conflict): 異なる民族集団間の対立や争い。非常に深刻な文脈で使われます。
民族的マイノリティ (Ethnic minority): ある国や地域において、多数派とは異なる民族的背景を持つ人々。
多民族国家 (Multi-ethnic state): 多くの異なる民族が共存している国。

エスニック顔その2:日本でよく使う「エスニック」
こちらの方が、普段よく聞くかもしれませんね。
日本で「エスニック」と言うときは、もっと楽しくて、ワクワクする意味で使われます。
ひとことで言うと、「外国の、ちょっとめずらしくて、おしゃれなもの」という感じです。
特に、タイ、ベトナム、インド、メキシコ、アフリカなど、日本とはちょっと違う雰囲気(ふんいき)の国のものを指すことが多いです。
具体的には、こんなものです。
【エスニックな食べもの】
カレー: いつもの日本のカレーじゃなくて、スパイスがたくさん入ったインドのカレー。
生春巻き(なまはるまき): ベトナムの料理で、野菜やお肉をライスペーパーで巻いたもの。
タコス: メキシコの料理で、お肉や野菜をはさんで食べるもの。
ひとことで言うと、「いつもの味とちょっと違う、外国のスパイシーでおいしいごはん」のことです。
【エスニックな服や雑貨】
: ゆったりしたズボン(タイパンツ)や、カラフルな刺しゅう(ししゅう)が入ったスカート。めずらしい模様のストールなど。
雑貨: 外国のお香(おこう)や、キラキラしたランプ、手作りのアクセサリー。
ひとことで言うと、「日本のお店ではあまり見かけない、外国のめずらしいデザインのもの」のことです。お部屋に飾ると、外国に旅行した気分になれるようなアイテムです。


まとめると---
マジメな話の「ethnic」 → 「民族」のこと。人々のグループの話。
普段使う「エスニック」 → 「外国風の、めずらしくておしゃれなもの」のこと。特に料理やファッションで使う。
ニュースで聞く「エスニック」と、レストランで聞く「エスニック」は、同じ言葉でも少し意味が違うんだな、と覚えておくと分かりやすいですよ!